月曜日の楽しみ、「吉田類の酒場放浪記」がコマーシャルになった時間に、他にチャンネルを合わせると、BS放送で「聞きこみ!ローカル線気まぐれ下車の旅 島原鉄道」を同じ時間帯に放送していた。で、早速、故郷の島原鉄道を見続けた。たしか以前にも同じ番組で島原鉄道の旅が放送されていたはずだが、今回は旅する俳優さんが異なるようだ。見たのは神代駅から多比良駅に場面が変わり、ディーゼル車が多比良駅に停車する場面からで、この辺りに良く捕れる「多比良がね(タイラガネ)」の紹介があった。

非常に旨いので私の好物の一つで、中学生のころは浜で普通に捕って食べていたが、もう30数年前から値段が高くなったと聞いた。「多比良がね」は一種の「ガザミ」と呼ばれるワタリガニのことだが、カニ味噌が一杯詰まって美味い。島原から約20分ぐらい北にある、サッカーで有名な国見高校の「国見町」付近は、昔、多比良町と呼ばれていた。多分、この辺で多く取れたので「多比良がね」と呼ばれているのかなと思っている。夏場に、国見町近辺にいくと「多比良がね」の看板を掲げた料理屋が目につく。カニみそが一杯詰まって美味しく、足先まで身が詰まっていた。昔、遠浅を利用して潮が引いた後の干潟に石組みを築き、次の大潮のときに石組を崩すと、「多比良がね」が巣くっていたので良く獲った。また、大きな石の下に掘った形跡があると、そこには「多比良がね」がいる。その穴に手を突っ込み親指を噛ませて引き出す。噛ませた親指は真っ白に色が変わる程に痛いが「多比良がね」が一匹獲れる、と言う思い出が「多比良がね」にはある。ちなみに、この地方では「カニ」のことを「ガネ」と呼ぶ。
「黄色の島原鉄道列車」長崎本線諫早駅から島原半島の島原外港まで走る島原鉄道で、半島の有明海沿いに走る私鉄の単線。
諫早から島原に向かう道中、左手に有明海の遠浅がすぐ目の前に見え、右手が田んぼや畑で、こんな風景が諫早から島原まで続く。島原鉄道は一度倒産し規模を縮小して運営されていると聞いたが、神戸空港から長崎経由や新幹線利用でも、諫早で一度下車し、島原行の、このディーゼル車に乗る。乗客のほとんどは高校生で、爽快に走る鉄道ではなく、ガタゴトと車体を揺らしながらゆっくりと走り、ディーゼル車らしく音も賑やかで、半島の経済力を反映している。テレビの旅番組に取り上げられる程だがら、観光客にとっては物珍しい場所なのだろう。忙しい都会人にとっても時間が止まったようでのんびりとしたい場所の一つかもしれぬ。島原鉄道の終着駅は島原外港だが、その一つ前の駅が島原駅で、駅を降りると直ぐ前に島原城が見える。その島原駅のまた一つ前が三会駅で、そこから私の生家は海沿いに歩いて約15分弱。島原城は天守がない時の方がどっしりとした風格があって見栄えがしたなぁーと今でも思っている。天守を造ってから、どこにもある普通の城になった。