「NHK サンデイスポーツ」相撲を見ていると、横綱照ノ富士に粘りがなくあっさりと押し出された、何でだろうと不審に思っていると、照ノ富士は12日目に踵を痛めていたと、ラジオの解説をしていた同部屋の安治川親方(元安美錦)がそう話していたと紹介があった。照ノ富士は14日目の対阿炎戦で押し出された際も、暫らく動けず膝を痛めた様な素振りを見せていたので、少なくとも千秋楽の照ノ富士は万全な体ではなかったと言うのは確かだが、一人横綱だから痛いのなんて言っておれないのだから、それも大相撲、勝った御嶽海が強かったのは間違いない。
正直、本場所の序盤では御嶽海が優勝するなどとは思いもしなかった。
序盤戦のあの強い照ノ富士の相撲を見ていると、今の大相撲の力士の中では群を抜いており、横綱昇進3連続優勝もほぼ固いと思われたが、相撲は15番、取ってみないとわからないと言うのが素直に分かった。ましてや、今回優勝の御嶽海も12日目の大寒の日に、阿武咲に思い通りの相撲を許し、痛い2敗目を喫した相撲を見ると、後半戦に弱く精神面のもろい何時もの御嶽海に戻ったとも思えたが、今場所は違った。
御嶽海の10日目、学生時代のライバル、北勝富士にも予想外の相撲内容で完敗している。あまりにも負け方が悪すぎたので11日目の相撲を心配していたが、絶不調の正代との対戦に助かった。正代戦も立ち合いの鋭さを欠き、正代に右四つに組まれてしまった。正代に正面土俵に寄られた時は、このまま土俵を割ると思わされたが何とか残した。弱い正代に当って本当に助かった。
今場所の、その初日、照ノ富士の相撲もそうだったが、結構熱戦が続いて面白かった。幕内の後半戦はやっぱり面白い。謹慎が明けて以来、体も大きくなった阿炎は、その突き押しは更に強烈に変った。強い阿炎、先場所同様に大活躍するんではないかと予感がしたがその通りの活躍を見せ、千秋楽まで優勝の可能性すらあった。御嶽海、貴景勝、正代も初日勝ち、強い上位陣に安心したのもつかのま、貴景勝は途中休場、正代も初日勝ったときの場所は勝ち越す確率が高いと言われていたが、結局、正代も負けこしで、2大関は来場所がカド番となる。序盤の相撲を見た印象では、照ノ富士が断然強く、続いて阿炎、そして上手い相撲の御嶽海ぐらいかなと、特に序盤の御嶽海は相撲の上手さが光った。これが来場所、大関で登場する。このところの数場所、大関貴景勝、正代のふがいなさは度を越しており、一度落ちて腕を磨いてくるのもありかと思えるほどで、これが今場所の印象の総括。