大相撲名古屋場所、優勝は幕内15枚目の琴勝峰、13勝2敗だった。
千秋楽の本割で2敗の琴勝峰が3敗の安青錦を降し優勝した。今場所、平幕の3力士琴勝峰、安青錦、草野の相撲は相撲本来の楽しさを見せてくれたので非常に面白かったし、さらに言えば、大ベテラン力士高安、玉鷲の活躍もテレビ観戦を楽しませてくれた。
「NHK」
大相撲名古屋場所、終盤まで誰が優勝するのか全く予想もつかない展開が続いていた。その主因は、二人の横綱の不甲斐なさにある。特に新横綱大の里の相撲には正直がっかりだ。今場所始まると、横綱豊昇龍、初日こそ勝ったが、2日目から若元春、安青錦、阿炎と3日連続で金星を配給しての3連敗。結果、4日目から休場。豊昇龍の脱落により、新横綱大の里の圧勝かと、それは兎に角強いの一言!と、初日が始まった当初はそう固く思っていた。大の里の勝った相撲のほとんどが立合いから左ハズと右手の上手い使い方を駆使し一気にでて押し出してしまう。相手の力士も打つ手もなく土俵下に落ちてしまう、そんな強さが大の里にあると思い、ひょとすると新横綱全勝優勝かと思えるほどだった。ところがだ、王鵬戦、伯桜鵬戦、玉鷲戦、さらには一山本戦と言い大の里は一気に出られず圧力をかけられないと引いてしまう悪い癖がもろに出た。専門家の評価を読むと、大の里の悪いクセの引きはかなりの重症だという意見が多く出ている。物言い取り直しとなった一山本戦は初めの一番で立ち合い差せずに押し込まれ、いきなりまともに引いた。同体で命拾いしたが、取り直しの一番も押し込まれてまたも右から引いた。土俵際でなんとか体を入れ替えての逆襲で押し出したが、攻めようという気はあっても押されると反射的に引くのが染みついている感じだ。ある親方のコメント「引いてばっかりでダメ。悪いクセがなかなか治らない。こんなに逃げてばかりの横綱は初めて見た」と苦言を呈した、と新聞記事にあるほど、見苦しい相撲が続いた。そして、13日目、勝てば優勝戦線に残れる大事な相撲に、相手は幕内下位力士琴勝峰、立ち合い当たって右を差した大の里は、下手を掴むが逆に琴勝峰に左上手を取られて振り回され、土俵際に追い詰められ最後は左上手で土俵下まで投げ飛ばされる場面を見てしまった。今場所で、一番見たくない相撲を見てしまった。大の里は本人も何をしているのかわからないままにいるようだ。
大の里は何を警戒して、あるいは何を考えて相撲を取っているんだろうと、素人の相撲ファンの一人として残念に思う。横綱らしいとかではなく、大の里の持ち味である、強みである馬力や圧力を十分に生かせないで、どうするんだ。そうして15日も終わり、全勝優勝どころは11勝するのがやっとだった。